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2021/12/21 13:45

台北近郊の新店の山奥の茶園で茶摘み経験をしてきました。

標高約400M、街から少し離れて新鮮な空気を味わう事の出来る場所です。この茶園は家族経営なので、茶摘みの時期には台湾の各地から親戚が集まってきて皆で茶摘みをします。

茶園が斜面に広がっている為、全て手摘みです。今回作るお茶は武夷品種の文山包種茶。朝10時から茶摘みが始まりました。

1針2葉の葉を摘みます。茶樹の背の高さは1mも無く、屈んだ格好で行う茶摘みはかなり労力を使います。

約2時間8人で茶摘みを行って摘んだ茶葉は約6斤(3.6kg)程。

茶葉製作に機械を動かす最小の量です。

この季節はウンカの季節ではありませんが、ちらほらとウンカに噛まれた茶葉もあり、出来上がりがどんな味わいになるのかがとても楽しみです。

午前中に摘んだ茶葉はすぐに室内萎凋の工程に入り茶葉を発酵させます。この発酵の工程では鳥龍茶特有の香りや味わいが出てくるので、どこまで発酵をさせるかは製茶師の腕に掛かっています。 茶葉を萎凋の工程で休ませる事約2時間~3時間。発酵していった茶葉を今度は小さめの竹の茶板に移してまた休憩させます。

小さめの茶板に移動させるのは、茶葉のかさを低くする為。大きい茶板ではかなり厚みがありましたが、小さい茶板に分けて薄くして全ての茶葉が均等に発酵される事を促すそうです。この間にも茶葉は発酵をし続けています。茶葉を休憩させて、竹の茶板を揺らして茶葉を目覚めさせ、また休憩させてを約3~4回。3時間位置きに行います。大きな竹で出来た茶葉を揺らす機械で揺らして最終の発酵工程を行います。その後、また小さな竹の茶板に分けて茶葉を休ませます。休ませる事4時間位。次は茶葉に火入れの作業に入ります。

600度位に熱した釜に茶葉を入れて火入れ作業をしていきます。茶葉に火入れをする事で茶葉の発酵を完全に止めます。

茶葉に火入れをする事で、生の葉から飲む茶葉に一気に変わっていきます。

鳥龍茶は半発酵茶の部類のお茶。茶葉の発酵の具合によって味、香りが変わります。

文山包種茶は発酵の比較的低いお茶で発酵の具合は30%位。比較的、不発酵の緑茶に似た味わいです。

釜からはパチパチという茶葉に火が入っている音が聞こえて、なんとも癒される音です。

火入れの時間は約5分位。火入れ後の茶葉からは生の葉の香りから、鳥龍茶らしい香りに変わります。

完全に火入れを行った茶葉は次は茶葉を揉む作業に入ります。

茶葉は機械で揉む事によって、機械の圧力が少しかかり、茶葉に傷が付きそこから香りや、味わいがより出てきます。

揉む作業を約3分位行い、次は乾燥の工程に入ります。

揉む作業が終わった茶葉は乾燥機械によって約1時間の時間をかけて乾燥を行います。この時点で茶葉の中の水分は約80%がなくなります。

その後、大きな焙煎の機械を使って半日位かけてじっくりと水分を飛ばし、全ての水分をなくした後、茶葉を大きな袋につめて約1週間寝かせてから、小さいパックに包装していきます。これで新茶が出来上がりますが、このあと半年位寝かせた頃がちょうど飲み頃。

すぐには頂かずに半年間開封せずに寝かせて置きます。

この日は乾燥中の未完成のお茶を頂きました。

まだまだ緑緑しくはありますが、しっかりと鳥龍茶の味わいが出ていて、新鮮な味わい、ウンカの影響かほんのり甘みがありました。

寝かせた後には、またどんな味わいになるか楽しみです。

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